政治が駄目なら日本経済も浮上のきっかけが掴めないどころか、他国に追い抜かれる分野さえ
出てきている。
それにしても震災の影響は大きいようで、部品調達ができなかったことや節電も影響しているよ
うである。
それに加えてタイの洪水もダメージを与えた。
立ち直りのきっかけを掴んで再浮上を狙っていたであろう計画が総て水泡に帰した感じだ。
米国自動車産業の立ち直り、そしてドイツ車の攻勢、さらに韓国・現代自動車の追い上げも厳し
いと言われている。
世界でもトップと言われてきた日本のテクノロジーは正念場を迎えている。
どうも日本全体が閉塞感に覆われているのかも知れない。
やはり先日も記したリーダーシップを発揮できる人材がいないのだろう。
評論家の佐高信さんと西部邁さんが週刊現代で対談している項目がある。
佐高さんは経済関係の評論を辛口で行っている人であり、西部さんは保守派の論客でこの二人
は思想的には全く相容れないのに、二人が共有できる部分があるからこの対談は面白い。
その中で西部さんの話に興味を惹かれたのは「今の首相とは到底酒は飲めない、無茶苦茶な人
間だが、まだ管とは飲める」という話である。
何が言いたいのかと言えば、今の首相は簡単に言うと胡散臭いのである。
管さんは怒鳴り散らす、イラカンと言われる、そんな人物だからある意味人間くさいのだ。
人間くさい人とは喧嘩になるかも知れないが、本音で話せると思われているに違いない。
ある友人との話の中で彼が「・・・管さん以外に誰がいる?誰がなっても彼がまだマシ・・・」という論
理に通じるところがある。
それにしても期待はずれだった感は否めないが・・・
佐高さんの本にも書いてあるが、ソニー創始者の井深、盛田の二人にインタビューをした話が出
ていた。
井深さんのインタビューでは「自分は人のやらないことを考える(やる)」という話を引き出した。
一方盛田さんには、以前彼の批判をしたにも関わらず快くインタビューを受けてくれた度量の広
さに感心したそうである。
その後東京芸大出身の大賀さんが後継者に任じた、今の経営トップの起用が現在のソニーの
窮状を生み出したようである。
経営トップの起用を間違ったと考えた大賀さんは辞任をするように求めたそうだが、反対に「貴
方が会社から去れ」と言われたそうである。
ソニーの窮状は一般的に今の経営者の問題が大きいと思われている。
本田宗一郎にインタビューしたときにも、それまで批判的なことを述べたが、やはり快く受け容れ
てくれたそうだ。
そのあたりのことを見ても、今の日本には彼らに匹敵する人物がいないのだろう。
日本を代表する大企業でさえ世界を相手に仕事をすれば、さらに優秀な技術や戦略を有した企
業と立ち向かって競争を余儀なくされる。
たかだか5千億程度の狭い花卉業界の中で大した戦略もなく、毎年のように同じことを繰り返して
余り進化の見えないのは人材を含め、業界全体のレベルアップが出来ていない証拠なのだろう。
ソニーを世界企業にした井深さんの「人のやらないことをやる」という発想程度のことはあっても良
さそうだが、ある程度リスクをかけて横並び意識を排除し、しっかりとした考えで独自性をもった生
産や販売を目指そうとする姿勢がそれほど感じられないのはいささか残念で仕方ない。