日本の消費環境は厳しい状況に晒されている。
円高はともかく、とりあえず不況と言われて久しい状態から、何とか下げ止まりの傾向が見え
始め、やっとこれから・・・という時に、あの震災と津波、そして原発問題が起きて、とても消費
環境が良くなるとは思えない。
それでも企業や自営の人たちを含めて、多くの人たちが自助努力で、今を乗り切ろうとしてい
るが、一方で政治家や官僚の市民感覚とずれた対応には、いつもがっかりさせられる。
挙げ句にやはり出てきた増税論、普通に誰が考えても、こんな状況で増税をすれば間違いな
く消費はさらに停滞し、日本経済はどん底まで落ち込む可能性が高い。
被災した人たちの状況をみて、消費を活発化させようなどと思うはずがない。
「明日は我が身」かも知れないと考えた時、消費意欲など起きないだろうし、さらに増税になれ
ば生活防衛にシフトすることは明らかである。
復興には莫大な資金が必要というのはわかるし、やむを得ず税金を頼りにせざるを得ないこと
も理解できるが、まず増税ありきではなく復興計画の具体化とそれに伴う資金の拠出はぎりぎ
りまで国として絞り出した後の税論議だと思う。
国は容易に取れるところから取ろうとする姿勢は、これまでと何一つ変わらない。
こんな中で植物に関わる市場環境はどうなんだろうか?
良くも悪くも人はいつまでも緊張感を維持できない心理が働く。
増税もそれを狙っての発言なのかもしれないが、まずは消費の喚起が優先されるべきでだろう。
そうした中で花卉園芸が消費者にできることは何かを考える必要がある。
同時に花を購入して貰うことで消費者に何を還元できるのか、またその結果人々にどういった影
響が出てくるのかを把握することである。
マーケティングの理論を基に考え方を記してみたい。
次回に続く