スポーツは面白い。
プロが出来てサッカーを比較的興味をもって見るようになっている。
以前はプロ野球一筋だったが、最近の興味はサッカーが中心になってきた。
もちろんサッカーにしても野球にしても地元チーム中心の見方になる
日本の場合、やはり華やかさとかマスコミの露出度では地方にとって圧倒的に
不利になる。
やはり都会のチームに注目度は集まるし、取材対象にもなりやすい。
プロにとって報酬と共に注目度を考えると都会に位置するチームに入りたいの
は理解出来るが、特にサッカーの場合、チームの戦術により選手にとってレギ
ュラーが取れるか、或いは機能するかどうかで変わってくる。
その中で柏でくすぶっていた李忠成が「自分の考えているサッカーにもっとも
近く成長できる」と移籍してきたのがサンフレッチェだった。
同じように苦境に陥った大分から「自分が移籍することで大分に少しでも移籍
金が入るなら」と思い、「サッカーをやるならキーパーも攻撃の起点にして戦
術を組み立てるチームに」ということでサンフレッチェを選んだ西川。
地方のチームは決して裕福ではないから、選手を育てることでしか対応できに
くい。
某埼玉のチームはお金のものを言わせて選手を獲得する。
だからといってそんなチームが勝つとは限らないから面白いのだが、自分を過
信してそんなチームに移籍する選手も多い。
しかし指導者によってさらに成長出来るかどうかが変わってくる。
素人の私には戦術や技術的なことはよく分からないが、たまたま苦し紛れの奇
策でWカップベスト16になった岡田監督とザッケローニ監督の姿勢の違いは、
はっきりしている。
まず選手の選び方や選出するときの試合観戦姿勢が全く違う。
ベスト16になったことで、それまでボロクソに言われていた岡田監督が、いつ
の間にか「ゴメンね、岡ちゃん」に変わるマスコミや一部のサポーターの豹変
ぶりには呆れてしまった。
個人的には岡田監督の選手選出や起用、戦術は全く駄目だと、今でも思ってい
る。
たまたま苦し紛れの策が当たっただけのwカップである。
あれだけ中村を中心にした選手起用をして、さながら中村と心中でもしそうな
勢いだったチームが、最終的には彼を外し、結果的にそれが当たった。
中盤でパスを回し続け、結局ボールの出しどころがなくなって、バックパスの
連続。
一体何をやりたいのかわからないチームだった。
結果的に中村の評価は地に落ちて、ある意味彼も岡田監督の被害者だった。
それに比べて偏った既成概念のないザッケローニは選手を選ぶにもこまめに都
会、地方に関わらず見て回っていた。
おそらく彼の監督経験から目指すサッカーに合った人材、それも国際経験のあ
る選手と共に次期wカップにピークを迎える年齢を考えた選出している。
きっとそうした考えを元に今後も選手発掘を続けるだろう。
今回のアジアカップでの彼の選手起用や選手の試合後コメントから監督の姿勢
がよくわかる。
こうしたスポーツからでも、如何に指導者の能力が重要なポイントになるか理
解出来る。
そして既成概念のない考え方が如何に大切かということだ。
得てして日本では経験論を盾に新しい発想を排除する傾向がある。
経験は大切なことだし、それを元に危機から救われる場合も多いが、それだけ
では新たな展開は図れないことも事実としてある。
要はどちらが欠けても駄目なのだ。
園芸の世界も同様で、従来の考え方で行き詰まってしまったら、新しい価値観
を導入するしか打開の道はない。
そのあたりのことを生産者や販売店は真剣に再考する必要があると思う。
簡単に言えばマクロのマーケティング志向とマネジメント能力が、今の業界に
はないというこである。